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MMWR(2017.4/28発刊)

7 感染症 5 トピックス 2017.05.02

CDC発刊のMMWRのハイライトをご報告いたします。

MMWR: April 28, 2017 / Vol. 66 / No. 16

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1.労働者記念日(2017年4月28日)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6616a1.htm?s_cid=mm6616a1_w
2015年の職業に由来する外傷による死亡は全米で4,836人。
私企業における、職業に由来する外傷もしくは病気は290万人、公的機関においては752,600人。
救急のサーベイランスデータでは270万人が職業に由来する外傷で救急にかかり、85,000人が入院。
2007年における職業に由来する外傷、疾患による社会的損失は2500億ドルと見積もられている。

2.石油・ガス採掘事業における転落による職業上の死亡者(合衆国、2005-2014年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6616a2.htm?s_cid=mm6616a2_w
本記事は合衆国における石油・ガス採掘事業における転落死亡事故の危険性が最も高い労働者を特定する初の報告書。
上記期間に、63名の労働者が転落により死亡。
致命的な落下の大部分は、デリックマン(デリックと呼ばれる櫓で作業する者)において、パイプの操作、坑井での掘削装置の組み立てや掘削装置を解体する際に起きていた。

3.10代における出産の繰り返しと産後避妊薬に関する動向(合衆国、2004-2015年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6616a3.htm?s_cid=mm6616a3_w
上記期間に、10代の出産数は82,997から38,324に53.8%減。繰り返し出産の割合も、16.9%減。
10代の出産における繰り返し出産の割合には州ごとにばらつきがある(10.6%-21.4%)。
最近出産した10代における、最も効果的な避妊法の使用の割合は2004年の5.3%から2013年の25.3%に大幅に増加。
ただ2013年には、最近出産した10代の約3分の1が全く避妊をしないか、効果的でない避妊をしていた。

4.アナウンスメント
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6616a5.htm?s_cid=mm6616a5_w
建築業における転落予防に関する全米キャンペーン
建築業において転落は予防可能な死亡に関する第一原因となっており、建築業の全体の死亡937人の350人(37%)を占めている。
屋根、はしご、足場からの転落死が全体の72%。
合衆国では全体で990万人が建築業で働いており、20人未満の小企業が全体の92.5%を占め、41.4%の労働者が小企業で働いている。

ALS啓発月(2017年5月)
2010年10月、薬物登録局(ATSDR)はALSの原因物質探索を行うプロジェクトを開始。
2016年8月の報告によれば、2013年のALS有病者は16,000人で。白人、男性、非ヒスパニック、60代に多い。
新しい全米ALSバイオリポジトリーは全米ALS登録で登録された患者から採取された組織票本と、患者の疫学データと合わせて豊富なデータを作成。

地域予防タスクフォースは、学校における健康によい飲食物の増加を推奨
上記タスクフォースはウェブサイト上で肥満対策として新たに以下を掲載
1) 学校で提供される飲食物に関して、穀物・果物・野菜を増やす
2) 健康によい飲食物を提供している学校を表彰する
3) 肥満:学校で健康によい飲食物を提供するために複数の介入をする
4) 肥満:学校での飲用水へのアクセスを増やす

5.統計早見図:18歳以上の成人労働者における、職場で脅迫、いじめ、ハラスメントを受けた人の割合、性別(全米健康調査、合衆国、2010年と2015年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6616a8.htm?s_cid=mm6616a8_w
2015年には上記対象者のうち、職場において過去12ヶ月の間に脅迫、いじめ、ハラスメントを受けた割合は6.8%、2010年の7.8%から減少。
それらの経験のある労働者の割合は、 女性では有意に減少した。
両年とも、女性は男性よりも被害にあう可能性が高かった(2010年では男性6.5%に対し女性9.3%、2015年では男性5.7%に対し女性8.0%)。

(今週の感想)
今週は「現場から」の記事はありませんでした。
記事の本数はやや少ないですが、10代における出産や学校における肥満予防、職場におけるいじめ・ハラスメントなど、
日本においても重要視されている事項に関する記事がありました。
ゴールデンウィーク中の方もいると思いますが、どうかよろしくお願いします。

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佐野 尭 (さの たかし)
自治医科大学 地域医療学センター
公衆衛生学部門


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