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MMWR(2017.5/5発刊)

7 感染症 5 トピックス 2017.05.12

CDC発刊のMMWRのハイライトをご報告いたします。

MMWR: May 5, 2017 / Vol. 66 / No. 17

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1.託児所における水銀中毒(フロリダ州ヒルズボロ郡、2015年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6617a1.htm?s_cid=mm6617a1_w
2015年11月、入院となった3歳児の尿中水銀濃度の上昇確認、周辺調査の結果、同児童のいた託児所関係者13人に水銀中毒症例確認。
水銀は、教育用おもちゃとして託児所に置かれた古い血圧計に由来。
託児所の責任者は、血圧計が壊れているように見えなかったため、水銀漏出に気づかず。
疫学調査がなされるまで、約6ヶ月間水銀曝露が継続。

2.麻疹排除に向けての進展(アフリカ地域(AFR)、2013-2016年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6617a2.htm?s_cid=mm6617a2_w
2015年、WHO-UNICEFは、AFRにおいて麻疹ワクチン1回接種(MCV1)がなされている地域は74%と推定。7つの国(15%)でMCV1の接種率は95%以上。
2013-2016年に実施された52の麻疹追加接種活動のうち、41活動(79%)で対象範囲の95%以上に接種。
2016年には、19カ国(40%)がサーベイランス指標に関する2つの目標(麻疹症例からの血液検体採取割合、報告された麻疹以外の発熱性発疹症例の発生率)を達成。
2016年では、15カ国(32%)しか100万人あたり1症例未満という目標に到達せず。

3.バイタルサイン:黒人と白人との間の年齢別死亡率に関する格差(合衆国、1999-2015年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6617e1.htm?s_cid=mm6617e1_w
上記期間で、年齢調整死亡率は両方の集団で有意に減少、特に黒人の死因上位による死亡率は急激に低下。
全死因死亡率の格差は、1999年の33%から2015年の16%にまで縮小。
しかし2015年でも、65歳未満のすべての年齢集団で、黒人の死亡率は白人よりも高かった。
65歳未満の年齢層の黒人では、自己報告されたリスク因子、慢性疾患、循環器系疾患、癌など、65歳以上の人々に多い疾患による死亡率が、同年齢層の白人より高かった。

4.アナウンスメント
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6617e2.htm?s_cid=mm6617e2_w
世界交通安全週間(2017年5月8-14日)
交通事故は15-29歳における世界的に主要な死因であり、合衆国の16-19歳においても主要な死因。
合衆国では2015年、35,092人が交通事故により死亡。そのうち速度によるものが27%。
CDCはWHOの「命を救おう:交通安全技術パッケージ」を支援しており、同パッケージでは交通事故死を減らすため、22の速度管理法などを提供。
また2016年4月、国連総会は2020年までに交通事故による死亡、負傷を半減させる目標を採択。

地域予防サービスタスクフォースによる身体活動を増加させるための環境づくりに関する勧告
https://www.thecommunityguide.org/findings/physical-activity-built-environment-approaches
上記リンク参照

6.統計早見図:1-19歳における脳腫瘍死亡率、性年齢別(合衆国、2013-2015年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/66/wr/mm6617a5.htm?s_cid=mm6617a5_w
上記期間で、1-19歳における主要癌死因である脳腫瘍の死亡率は、男児(10万人あたり0.73人)の方が女児(0.59人)より24%高かった。
死亡率は、すべての年齢層で男児の方が女児より高かったが、5-9歳の年齢層では両性間に有意差なし。
なお脳腫瘍による死亡率は、5-9歳で最も高かった(男児:0.98、女児:0.85)。

(今週の感想)
遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
今回はなぜか最初の記事が「現場から」のような記事でした。
化合物でなかったためか、少量暴露だったためか、症状はなかったようですが、
古くなった水銀血圧計、温度計、体温計には気をつけたいものです

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佐野 尭 (さの たかし)
自治医科大学 地域医療学センター
公衆衛生学部門


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