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MMWR(2018.3/30発刊)

7 感染症 5 トピックス 2018.04.06

CDC発刊のMMWRのハイライトをご報告いたします。

MMWR: March 30, 2017 / Vol. 67 / No. 12

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1.オピオイド、コカイン、精神刺激薬に関連した中毒死(合衆国、2015-2016年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a1.htm?s_cid=mm6712a1_w
2016年には合衆国で63,632人の薬物中毒死が発生。
オピオイドは66.4%(33,091人)に関与しており、どの年齢層、人種、年レベル、州でも増加傾向。
メサドン以外の合成オピオイドによる年齢調整後中毒死亡率は2015-2016で2倍。
処方されたオピオイド、ヘロイン、コカイン、精神刺激薬による死亡率も増加。

2.糖尿病の型ごとの確定糖尿病罹患率(合衆国、2016年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a2.htm?s_cid=mm6712a2_w
2016年では合衆国成人における1型糖尿病の罹患率は0.55%で130万人。
2型糖尿病罹患率は8.6%で2100万人。
白人ではヒスパニック系より1型糖尿病罹患率は高く、黒人は2型糖尿病罹患率が人種間で最高。
推定2型糖尿病罹患率は年齢とともに増加、教育レベルとともに低下。

3.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)による入院と院内死亡率の動向(合衆国、2000-2014年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a3.htm?s_cid=mm6712a3_w
合衆国におけるDKAによる入院数は2000-2009年の期間にやや低下した後、2000-2014年の期間に全ての年齢層、特に45歳未満で増加。
DKA院内死亡率は2000-2014年の間に常に減少。

4. 同一家庭内における、長期の間隔を開けた髄膜炎菌性感染症(コロラド州、2015年-2016年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a4.htm?s_cid=mm6712a4_w
同一家庭内で、最初の患者が髄膜炎菌性感染症を発症した15ヶ月後、最初の患者の発症時には未出生であった乳児が髄膜炎菌性感染症発症。
また、両者間のゲノム配列は一致。
同家庭に対しては、最初の患者の発症時に曝露後予防を推奨していたものの、対策は取られず。

5.  現場から:形成外科に関する合衆国国籍の医療ツアリストにおいて発生した非結核性抗酸菌感染症(ドミニカ共和国、2017年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a5.htm?s_cid=mm6712a5_w
ドミニカ共和国に形成外科手術目的で渡航した合衆国国籍者52人に手術部位感染が確認。
38人(73%)が非結核性抗酸菌感染と確定。
うち26人はドミニカ共和国内の同一病院での施術であり、現在同病院は閉鎖中。

6.現場から:薬物中毒リハビリ施設において発生したヒトアデノウイルス7型(HAdV-7)関連死(ニュージャージー州、2017年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a6.htm?s_cid=mm6712a6_w
上記施設において79のHAdV疑い症例(59症例は施設入居者、20症例は施設スタッフ)が発生。
4人が入院、3人が死亡。死亡した3人すべてからHAdV-7が検出。
上記患者においては2型糖尿病、アルコール依存症、肝硬変が多く見られた。

7.統計早見図:年齢調整済み薬物中毒死亡率、人種別(全米動態統計システム、合衆国、2015-2016年)
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/67/wr/mm6712a9.htm?s_cid=mm6712a9_w
2015-2016年において、年齢調整済み薬物中毒死亡率は10万人あたり16.3から19.8
に21.5%増。
白人においては21.1から25.3と19.9%増。
黒人においては12.2から17.1に40.2%増。
ヒスパニックにおいては7.7から9.5に23.4%増。

(今週の感想)
薬物中毒に関する記事が多くありました。
なお、私は2017年度で担当を終了のため、この記事を以て皆様とお別れをいたします。
次回からは公立豊岡病院組合立 朝来医療センターの小佐見光樹・診療部内科医長が担当いたします。
いままで拙文をお読みいただき、ありがとうございました。

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佐野 尭 (さの たかし)
自治医科大学 地域医療学センター
公衆衛生学部門


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