ギャンブル依存症の治療の一環としてカウンセリングがあります。
では実際にカウンセリングでは、どのようなことをするのでしょうか?
一般的には「認知行動療法」「動機付け面接法」「薬物治療」などがあります。
この記事では、カウンセリングがどのように役立つかを説明します。
自分自身の認知の歪みを矯正する治療法が「認知行動療法」です。
方法については施設や病院、その人の症状などによって様々です。
ギャンブル依存症の場合は「(実際には負けているにもかかわらず)ギャンブルは儲かる遊びだ」という認知の歪みを矯正することが主体となるでしょう。
例えば
といった流れになります。
認知行動療法には薬物を使用せずに高い効果を得られるため副作用が無く、再発率も低いという大きなメリットがあります。
そのため、ギャンブル依存症などの精神的な治療には積極的に用いられています。
逆にデメリットは時間がかかること、効果が実感しにくいこと、そして保険適用外になる可能性があることが挙げられます。
こちらも認知行動療法と同じく、薬を使わずに行う治療法です。
ギャンブル依存症の治療ですが、自分の価値観や行動、考え方が今までと変わってしまうことに恐怖や不安を抱く人が居ます。
「動機付け面接法」はそのような患者のために考え出された治療法です。
治療の流れは「共感を表現する」「矛盾を拡大する」「抵抗を手玉に取る」「自己効力感を援助する」といったステップで進めます。
「共感を表現する」は、患者との間の信頼関係を構築します。
カウンセラーは、最初に患者の置かれた状況に共感して理解を示します。
「矛盾を拡大する」では患者の理想と現実とのギャップを探り、行動もしくは考え方を変えることで解決をはかります。
「抵抗を手玉に取る」では、患者の変化に対する不安などを受け入れるよう和らげます。
「自己効力感を援助する」では患者の意思を尊重し、自信が持てるように促します。
一口に「薬物治療」といってもギャンブル依存症全般に効く薬がある訳ではありません。
不安・衝動的・興奮など、どのような理由で依存しているかによって処方される薬は異なります。
単純な手段に思えるかもしれませんが、優れたカウンセラーなら早急に治療ができる可能性もあります。
お気づきかと思いますが、どの治療法でも必要なのは「自助努力」です。
もちろん周囲の助けも必要ですが、「ギャンブルをやめよう」という強い意思が必要となります。
依存症としてのギャンブルを理解し、それをどう認識し、どう打ち負かすか。